民と官、政権交代

 最終更新から、かれこれ2ヶ月以上も経つのだろうか。覗きに来てくれていた方がいらっしゃれば、ご足労お掛けして申し訳ありませんでした。
 こんな記事を読んだ。
http://news.goo.ne.jp/article/php/life/php-20090919-04.html
 野口健さんの文章・物言いはストレートで気持ち良い。そして民と官の在りようを的確に表している。どちらか一方だけでは、大きな事は成し遂げられない。お互いに働きかけ続けることのみが、その国を発展させて行くのだと痛感する事例である。
 そもそも私自身28年ほど生きてきて思うが、日本人には国・政治に対して批判的な、諦めた見方が根付いている。それを育てているのはマスメディアでもあるだろう。幼い頃を振り返っても、テレビでは年中政治家のあげ足取りめいた不真面目な批判が目立つ印象があった。この有り様では、観る側が政治に対して良い印象を持てる様になるはずも無い。国といっても一般の会社と共通するところは多い。一生懸命働く人もいれば、怠ける人もいる。それはどちらも一緒で、一概に批判ばかり出来ない。批判ばかりでは一生懸命な人が迷惑する。この「国」という会社を、生かすも殺すもそれを支える、国民私たち自身次第なのだということを今一度再認識しなければならない。
 その点、今回の総選挙番組は非常に楽しめた。フジばかり観ていたので何ともいえない部分もあるが、日本の政治で事実上初めてとなる政権交代という大きな波の中、それぞれの政治家の必死な活動風景が垣間見えたのは、ある意味新鮮であった。今までスポットライトが当たらなかった部分のような気がした。
 政権交代が起こった。これが私達国民の選択であったことは間違いないが、民主党の全面的な支持を意味するものでは到底無い。今まで踏み出すことの無かった第一歩が起こり、全てはこれから始まる。
 また上記事終盤で、若者の政治に対する興味が浅いことも触れられている。若者に政治に興味を持たせる事は、内容をシンプルに、時に幼稚に噛み砕いて説明する事とは違う、全く違う。先のとおり国は会社であり、世界は会社の集まり(安全保障など考えればそれよりさらに難解複雑)とも捉えられる。これらの会社は全て地域社会に支えられている。社会では一筋縄で行かないことなど鬼のように存在する。それをひとつひとつ紐解いて、時には裏をかいて対処していくのだから、単純化とは縁遠い話である。こういった事柄を社会経験の浅い若者に興味を持たせようというのだから、何とも困難なようにも思うが・・・きっとこれは永遠のテーマだ。