F1世界選手権2008 第4戦 スペインGP

 予選でみせたのは、母国グランプリのフェルナンド・アロンソルノー)でした。今戦からシャーシ(車体)のデザインを空力面で大幅に改良した甲斐あって、2位という好成績でした。世界各国を転戦するF1では、母国GPを特別視する傾向があります。チームの母国GP、ドライバーの母国GP。そこでは他のGPではみられない強さを発揮できたり、逆にいつもトラブルに見舞われて勇姿を見せられないドライバーがいたりと、国際的なスポーツならではの見所を楽しめます。
 アロンソは予選の好結果があっただけに、決勝でのエンジントラブルによるリタイアは残念なものでした。しかし上位チームであるフェラーリマクラーレンBMWとの差を縮めている兆しはあるので、次戦に期待したいところです。決勝はキミ・ライコネンがポールトゥウィンという最高の形で危なげない勝利を挙げました。「ミハエル・シューマッハが観戦に来ると勝てない」というジンクスが破られたのは収穫でした。
 今戦はフェラーリの速さが頭ひとつ抜きん出ていました。応援するライコネンが勝つのは嬉しいのですが、圧勝し続けるのは、それはそれで面白くないと思うのは贅沢でしょうか(笑)。ルノーBMWといったチームの躍進に期待します。